Genocelの人工真皮への応用

いつもお世話になっております。
ニッケ・メディカルのメルマガ担当の紺屋本(コヤモト)です。  


ゼラチン不織布Genocelのユーザー様のご研究が論文になりました。
今月はその論文を紹介いたします。

Development of gelatin hydrogel nonwoven fabrics (Genocel®) as a novel skin substitute in murine skin defects

Regenerative Therapy
Li, Y., Sawaragi, E., Sakamoto, M., … Tabata, Y., Morimoto, N. 
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2352320422000554

 

人工真皮とは
 人工真皮は代用皮膚の一種で、外傷、熱傷、腫瘍切除後の皮膚欠損の治療に広く使用されています。コラーゲンスポンジなどの生体材料が医療機器として製品化されています。移植された人工真皮の多孔性構造内にレシピエントの組織から細胞が移動し、細胞外基質や血管が形成・置換することで、真皮が作られる仕組みになっています。

 Genocelはその特殊な繊維構造により多孔性構造を有していること、培養実験によって分解に伴う細胞外基質への置換などが見られていることから、今回、人工真皮の材料としてご検討いただきました。


論文での使用方法
 論文ではマウスの全層皮膚欠損部にGenocelを貼り付け、シリコンメッシュシートとともにナイロン糸で縫合し固定しました。既存の人工真皮製品を比較対象として、創傷治癒過程を評価しました。

結果

 ・14日程度で創傷が閉鎖し人工真皮として使用できることが示唆されました。
 ・特筆すべき点として、移植1週後の血管新生数が既存品と比較して有意に高い結果を得ました。(論文のFig. 5)
 ・論文では、その他にも再生した上皮の長さ、マクロファージの浸潤について評価を行っています。

 ⇨⇨ 詳細は論文をご覧ください ⇦⇦
 オープンアクセス誌です!


本論文の内容は2022年11月開催の第44回日本バイオマテリアル学会でも発表予定です。


今月もご覧いただき、ありがとうございました。

 
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